隗より始めよ

今後はいろいろ考え始めます。

【株式投資】ブームを追う

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金融市場は色々なブームが複合的に来ておりより強くなる動きを見せています。

そんな現在の動きを、モーサテでもおなじみのJPモルガンアセットのグローバルマーケットストラテジストの重見さんがとりあげられていました。(6月の話ですが・・・)

ブログ: ストラテジストの今を読み解くブログ
PDF: 金融市場を取り巻く7つのブーム

今日はこのレポートの要素を採り上げ、理解を深めたいと思います。 以下で私としてレポートの内容をまとめますが、楽観派の人も悲観派の人もこのレポートを読んで、自分の中の考えに落とし込んでおいても良いかもしれんなーと思います。

7つのブーム

ブームの7つの要素は以下のようになっています。

レポートではこれら7つのブームが相互に支え合い、トレンドを支えていることが指摘されます。そしてこれらのブームはリスクに姿を変えつつあるとの指摘が行われます。

この中でわかりにくいのは、生産効率化、自社株買い、レバレッジ、テクノロジーブームあたりでしょうか?

生産効率化ブーム

  • 企業による「マージン拡大の追求」のうち、新興国への生産移転や生産自動化を指す。
  • 企業の生産効率化はパイの拡大鈍化にもかかわらず、資本家が要求利益率を替えないことから、「マージン拡大の追求」が起こる。
  • 生産移転や自動化に寄るマージンの拡大は、一般家計の購買力低下という壁にぶつかり、売上高低下につながる。

自社株買いブーム

  • 実物資本の期待収益率が低下する一方で、企業が売上の増加やマージンの拡大に寄る利益増加でも、投資家の要求収益率を達成できないばあい、企業は資本家に資本を返すという行動に出ます。
  • 自社株買いが行われると、ROE、EPSは上昇します。
  • また、自社株買いが行われると、株式が減少する一方で、運用資金は増えるので、運用者は株式を買う必要が出てくるため、株価には上昇圧力となります。

レバレッジブーム

  • 企業はM&Aや自社株買いを行うために、借り入れを増やしています。
  • S&P500指数構成銘柄の負債比率は、直近で83.2%となっており、ITバブルや不動産バブル期の水準を超えています。
  • 一方で純債務比率はその時期ほどではないが、現金は一部企業に固まっているため、注意企業の信用は悪化していると考えられます。

テクノロジーブーム

  • テクノロジー株とETFフィードバックループがみられます。
  • アクティブファンドが解約され、ETFが購入されると時価総額の大きなテクノロジー株が市場全体をアウトパフォームする。
  • 足元の人工知能ブームは、その動きを強化する動きとなっており、テクノロジー株のモーメンタムは止まりにくくなっている。
  • 市場全体に占めるテクノロジー株の時価総額も大きくなってきている。
  • テクノロジー企業のデータの独占などが問題となってきており、欧州では一般データ保護法(GDPR)のような規制もでてきている。

まとめ

ブームの根幹には中銀による流動性ブームがあると思われます。

昨今、金利が上がらないという話が行われますが、多くの国債中央銀行のバランスシートに入っていることを考えると、それらが出されるとした場合の金利はどうなるのか?と考えると、少なくとも現状の水準に落ち着かせることは難しいのではないのでしょうか?

日本の場合、最近報道にもあったように日銀のバランスシートはGDPを超える水準となっているように、日銀が抱え込んだ国債を市中にすべて流入させることは、現状では非常に困難であり、そう考えるともっと流動性を与えるくらいしか解決策はないようにも思います。

話をレポートに戻すと、これら7つのブームは、金融引き締めさえ続けば、いずれ終りを迎えるとされています。
このレポートの話は殆ど米国のお話な感じもありますが、日本に当てはまる部分もあります。特にETFなんてところは日本のほうが恐ろしかったりするかもなー。あと、米国が倒れると世界中に影響を与えますし、超景気敏感である日本株が影響を受けるのは間違いないでしょう。

流動性、クレジットに関していうと、リーマンショックでは負債の量に関する調整は行われていないことはよく知られた事実です。
しかもその量が増えているというのもよく知られており、将来その調整が行われる可能性というのは、一般的に認識されている以上にあるのだろうなーという感じですが、それまでは株を持っていないと、流動性ブームからおいていかれるというチキンレース状態にあります。しかし一方で、どうせこの状態を解決するためには流動性の供給くらいしかありませんから、チキンレースをずっと続けておくべきなのかもしれません。

株価の変動率を見ると、米国株は日本株の半分くらいだったりして、運用しやすくて良いなーと思っていたのですが、どちらも20年前に言われていたリスクの半分くらいだったりするので、 その反動局面が近づいているのかもしれません。
その反動を狙うトレードとか面白そうですね。米国はデリバティブズが揃っていますから・・一方で、あると思っている流動性がなくなるリスクも一応考慮しておく必要もあるかもしれません。

ちなみに新たなJPMアセットのレポートでは、ジャクソンホールで市場は利上げの早期終了を折り込み始めましたが、そうはならないかもねーという論調のものでした。これに限らず、面白いレポートが多いのでJPMアセットのページをブックマークに入れるのおすすめです!

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