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新版「エルメスへの道」を読み、トップブランドの生き方を知る

歩いているときは大体Podcastを聞いています。色々聞いているのだけれど、その中の一つにTAKRAM RADIOがあります。

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この番組ははんなりPythonの読書会で教えてもらいました。その時教えていただいた話題は「誤読」についてでした。難しくて2回聞いたけど、本の理解なんかは自分が置かれた風景(環境、心理状態などを含む)によって変わるという感じでしょうか。「そういわれてみればそうだなぁ」と小さな気付きを得ました。

番組でどんな話題が扱われているかというと、多岐にわたるという感じです。私がちょっと興味を持っていた「センスメイキング」という「STEMばかりではだめだ」とか「デザイン思考とかあかん」という本を書いたクリスチャン・マスビアウさんの話が出てきたり。最近の話では横浜美術館学芸員さんがゲストとして出演され、「作品を飛行機で運搬するときは、飛行機のカーゴまでついていって格納を確認し、飛行機に乗る」というような、美術館の裏側みたいな話が聞けます。

エルメスの話

そんなポッドキャストエルメスが取り上げられていました。話の流れ的にはTakramの入るオフィスビルの横のビルに、エルメスが新たに店舗を作った。それまでは入り難かったのに入りやすくなった。ということから始まり、次にエルメスの社史をマンガにした「エルメスへの道」をとりあげるという感じでした。エルメスはこれまで社史を残していなかったんだけど、漫画という形で社史を少し前に作りました。新版の方は、それに3つのストーリーを加えたものです。

新版-エルメスの道 (コミックス)

新版-エルメスの道 (コミックス)

現在のエルメスは多分カバンのブランドして有名なのではないでしょうか?たしか、知ってる人がネクタイがエルメスだったなぁと思い、エルメスの公式サイトをのぞいてみると、2万円から5万円の価格付けでした。フーム高い。私が買っていたネクタイは1000円くらいでしたから20倍から50倍ですね。東証1部の上場社長になったら買います。

あと鞄は100万円くらいですね。

そんなエルメスですが、初めからハイブランドだったかというとそうではなく、スタートは馬具屋さんでした。腕の良い馬具職人がスタートとなり、現在はラグジュアリーなグッズを作るブランドとなっています。馬具とラグジュアリーな鞄などの間には、客層がお金持ちということや革を使ってそうという共通点はありますが、作っているものは全く違います。

その変化の原因というのは、移動手段の変化でした。エルメスがスタートした当時、メインの移動手段は馬でした。そのため馬具の需要が強かったわけです。しかし、移動手段は馬から車に変化していきます。すると、馬具の需要は落ちる一方、車による生活の変化が予想されます。そこでそのようなライフスタイルに活用されるようなものを作ろうという意見と、このまま馬具の職人路線を続けるという2つの意見がぶつかります。その頃のエルメスは2人の兄弟により運営されていましたが、その方針をめぐり兄弟は対立し、結局兄が店を去る形で、新たなライフスタイルに合う商品を扱う方向になったようです。

その後、エルメスは今のような形に変化する一方、そのDNAを大切にするため、馬具(鞍)つくりの工房は本社に置かれていたり、馬に触れるイベントの開催が行われているようです。

まとめ

ある程度ポジションを作ってしまったブランドの維持とか容易かと思っていましたが、その大変さを知れると共に、時代の変化に思い切ってチャレンジする重要性が学べます。変化には会社が分裂するほどのパワーが必要だったわけですが、そのパワーがあったからこそ時代を生き延びれるのかもしれません。あと、ここでは触れませんでしたが、クオリティ管理をしっかりしていることも本には書かれています。

社史がなかったのに、漫画でしかも日本語で書かれたというのは面白いところです。わたしのようなブランドに興味がない、そして高級品をもったことのない人間でもいろいろと興味を持って読める一冊でした。ちょっとエルメスの商品が買ってみたくなりましたw

新版-エルメスの道 (コミックス)

新版-エルメスの道 (コミックス)